印鑑の材質(印材)の知識


象牙
 印鑑に用いられる材料の中では、最も高級とされています。
組成が密なために細かな加工もできます。
 たいへん堅いために高度な技術を生かす事も出来ますが、それなりの技術で彫ってはそれなりのものになってしまいます。(なんのこっちゃ)
 純白よりもクリーム色(アイボリー:象牙のこと)やピンクがかったものが高級品です。
 また、断面の網目がそろっていて、細かいもの程、高級です。
 御存じのとおり、現在は輸入禁止になっていますが、輸入済みのものは問題ありません。

水牛
 文字どおり牛の角(つの)です。
 単に水牛というと黒水牛を指し、東南アジアで水田などで荷役に使われている、全身真っ黒の牛の角です。
 別の種類でオランダ水牛というのも有ります。
 こちらは薄い飴色から茶色やこげ茶色の透明感のある素材です。
 色の薄い、琥珀色のが高級とされていますが、一本ごとに模様が違うので、お好きな模様を選ぶのもよいでしょう。
※オランダ水牛は白水牛、牛角白(うしつのしろ)と表記される事になりました。(併記は可)
 水牛材では頭部にエクボ状(または筋状)のへこみが見られます。
 これは芯持ちといって角(つの)の中心から取った材料には必ず有ります。輪切りにした木材の年輪を想像していただければ、ご理解いただけるでしょう。
 水牛材は繊維質があり、弾力性もあり、欠けにくいのが特長です。

 ねばりと耐磨耗性を兼ね備えており、小切手印や銀行の外務や支店長さんなど、多く捺印される場所で使われます。
柘(つげ)
 木の印鑑はほとんどが柘と言って良いでしょう。
 鹿児島産のサツマ柘(本柘)、御蔵島方面のシマ柘、東南アジア等産のシャム柘(正式にはアカネという植物)が代表的なものです。
 印鑑には一般にサツマ柘が用いられます。
木目も良く揃っていて、年輪による硬軟がなく細かな加工が出来ます。
 シマ柘は加工のしやすさ、価格面から認め印に使っているはんこ屋さんも有るようですが、 当店ではまったく使ってません(^^)v
 会社印などの細かいものには向いていません。

 シャム柘(アカネ)は既製品(いわゆる三文判)に主に使われます。
 別注の実印や銀行印には、まず、使われないはずです。柔らかいので小さな文字は彫れません。

 柘の印鑑を注文する時に「これは、なに柘ですか?」と質問して、説明してもらえないはんこ屋だったら、止めときましょう。
 ホント・ホント β(..)メモメモ
その他の印材
水晶
 以前は象牙以上の高級品として有りましたが、結晶の方向によって突然欠ける(と言うより剥がれる) 場合があるので現在では実印には登録できない都市が多くなっています。
 また、材料を持ち込まれる方も居られますが、加工中に割れてしまう不安があるので、水晶玉や棒状の装飾品としておかれる様にお勧めしています。

シープホーン
 羊の角です。最近見かける様に(?)なってきました。
上質のオランダ水牛に似た透明な琥珀色をしています。
 水牛材に似た性質ですが、繊維の方向がランダムなので彫刻している時や使用している時に欠ける事も有る様です。
 樹脂コーティングなどで耐久性を補強していますが、個人的には不安があるので取り扱っていません。

鯨の歯
 捕鯨が行なわれていた頃は時々見掛けられました。
 元々、鯨の歯は象牙ほど大きくないので印鑑になるほどのものはなかなか有りません。
 実印サイズ(直径15mm丸で長さ60mm)の良いものだと●十万円位します(^^;;
 象牙に良く似た外観ですが、象牙より更に数倍堅いので彫刻には特殊な方法が取られます。

ジルコニア、彩華(さいか)、アグニ、etc
 新素材といわれるこれらの材料は象牙の輸入禁止、サツマ柘の枯渇などによって開発されてきました。
 化学的に蛋白質から合成したもの、まったくの合成樹脂、木質材を圧縮したり樹脂を注入したりして、従来の材料よりも丈夫で安定性を備えていると言える様です。
 印鑑は一度作れば、数十年以上にわたり使われますが、これらの印材は、まだそれだけの期間が経っていません。

 象牙、水牛、柘、どの天然素材も枯渇しようとしていますから、これらの素材も徐々に取り入れて行くためにも研究をして行きます。


印材と生まれ年の相性が気になる方はこちらをご覧下さい
トップページに戻る


★お問い合わせはメールでご遠慮なくどうぞ。

Copyright(c)1998 Hashimoto-Nissindou all rights reserved. http://www.nissindou.com/